王様とサーカスの物語の作品を紹介します。
この記事では、「王とサーカス」米澤穂信のストーリーやプロフィール、その中から得られるメッセージについて紹介していきます。読むことで、物語の魅力を再確認し、自分自身も学ぶことができます。
この物語では、物語の中から得られるメッセージや教訓は、自分自身の成長や生活にも役立つものが多くあります。
この記事を読むことで、「王とサーカス」の魅力に触れることができ、また、物語の中に隠された教訓やメッセージを学ぶことができます。自分自身の成長や、人間関係の改善を目指す方には、ぜひ読んでいただきたい記事です。
「王とサーカス」を読んだ感想とレビュー
私と米澤穂信との出会いは、『真実の10メートル手前』でした。フリーライター・太刀洗万智の物語に興味を持ち手に取ったこの一冊は、今まで私が読んだ本の中でもかなり上位に位置するものとなりました。
もともとミステリが好きだった私は、読み始めからしばらく、何の事件も起こらない(動きのない)展開に、正直少し飽きてしまったのです。しかし読み進めるうちに、飽きてしまった自分が浅はかだったと思い知りました。
ネパールのカトマンズで王族殺害事件が起きてから、つまり物語が大きく動き出した中盤からはもう目が離せない展開となったのです。ジャーナリストの太刀洗が王族殺害事件を報じることで何が起こるのでしょうか?
私たちは日頃ワイドショーなどを見て、他人の身に降りかかった不幸な事故を笑うことがあります。中にはわざと笑いを誘うような構成にしているものもあるでしょう。
他人事だから、自分の身にはきっと起こることもないから、私たちは無責任に笑い転げます。対岸の火事は派手なほうがいいのです。
激しく燃え盛る炎の中で展開される救出劇、逃げ遅れた我が子の名を叫び、火の手が上がる家の中に今にも飛び込もうとする親と、それを力ずくで止めようとする人々――。
そんな「ドラマ」を見物する私たちの側には、火の粉すら飛んでこない。だから無責任にワクワクしたり、感情移入したりできるのです。
太刀洗が王族事件の真相を突き止めて報道したら、きっと一部の日本人はしばらくその事件に夢中になるかもしれません。スリル満点のミステリ小説にでもはまり込むかのように、「次はどうなるのか」とドキドキしながら週刊誌のページをめくるかもしれません。
そして、読み終わったら言うのです。「大変なニュースだった」、「考えさせられた」と。それで、その後はどうするのでしょうか?対岸の火事で焼け出された人々にも、その後の人生があります。「ドラマ」ではないのです。その人たちも私たちと同じ「現実」を生きているはずなのです。
私たちは想像もしません。一番おいしいところだけを見て、笑って、勝手に感動して、考えさせられて、それで終わりです。まるで見世物ですね。サーカス小屋の虎が脱走するというニュースは確かに面白い。作中のある人物の言葉にあったように、「自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽」だからです。
最後の少年・サガルの言葉も印象的です。彼は太刀洗の味方なんかじゃなかったのです。太刀洗がカメラを持ってその街に来たそのときから、太刀洗はサガルの、その地で生かされている子どもたちの「敵」だったのです。彼もまた、サーカス小屋の見世物にされてしまった少年でした。
私は報道にたずさわるものではありません。むしろ、日々様々なニュースを見て踊らされている人間です。記者=サーカス小屋の座長が生み出す「出し物」を見て、無責任に面白がったり、感動したりするだけの人間です。出し物に出演させられる側になったこともありません。
だから考えもしませんでした。サーカスの出し物にされた人々は、はたしてあの後どうなったのでしょうか。真実を伝えられたことで、かえって生きていくことすらままならなくなった人々もいたのです。それが、太刀洗がカトマンズで出会った少年・サガルと子どもたちでした。
この作品は、2001年に実際に起こった「ネパール王族殺害事件」を題材にして書かれています。当時の私はそんな事件が起こっていることも知りませんでした。
もし、当時の私が知っていたら、そして、それを報道する記事やニュース番組の特集を見ていたら、私はやはり、サーカスの出し物に食いつくように、それを見ていたかもしれません。
ネパールが王制であったことすら知らなかった私は、あっという間にサーカスのとりこになってしまっていたことでしょう。
王とサーカス名言
ネパールの王宮で実際に起きた王宮事件を背景に、大刀洗から取材を受けた軍人が殺害された事件と、その殺害事件の記事を書く大刀洗に
「お前の書くものはサーカスの(演し物)だ!
米澤穂信のプロフィール
米澤穂信(よねざわ ほのぶ)は、日本の小説家・推理作家であり、1978年に生まれました。
岐阜県出身。
2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞を受賞してデビュー。
2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理小説作家協会賞。
2014年『満願』で第27回山本周五郎賞を受賞。
『満願』及び2015年発表の『王とサーカス』は3つの年間ミステリ・ランキングで1位となり、史上初の2年連続三冠を達成した。
青春ミステリーを描いた人気シリーズ作品のみならず、短編、長編問わず高い評価を得ているミステリー小説家です。
米澤穂信作品はどこで読める?
リンクを貼っておきます。
王とサーカスのレビューとあらすじ!感想つまらない?まとめ
「王とサーカス」は、米澤穂信さんが書いた小説です。
「遠い国の話を自分がどう受け取るのかという主題」にきちんと向き合いたいと思って『王とサーカス』を書きました(米澤穂信)
ネパールの王宮で実際に起きた王宮事件を背景に、大刀洗から取材を受けた軍人が殺害された事件と、その殺害事件の記事を書く大刀洗の懊悩を描いた作品。
「お前の書くものはサーカスの(演し物)だ!
興味をもって、読みたくなった方はぜひ読んでみてください!


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