現在日本には、452もの美術館があります。その美術館や博物館内にあるレストランを海外では「ミュージアムレストラン」と言って、美術館には欠かせない存在のようです。
1980年代のバブル期には、日本国中に美術館の建設ラッシュが起こりました。当然美術館を建設すれば併設のレストランやカフェも作ります。
1986年にできた世田谷美術館に併設されたフランス料理店は、大変な人気となりました。世田谷美術館に続けとばかり、新しく建設した美術館には必ずといっていいほど素晴らしいレストランやカフェができました。
そのころ、日本にはフレンチレストランブームが起きていました。当然、美術館付属のレストランの大部分はフレンチに傾いたようです。
フランスはアートの国です、フランス料理は芸術であるという人もいます。そんな縁浅からぬ美術館とフレンチレストランやカフェのマリアージュ。今回は、アートっぽく、お洒落にご紹介をしたいと思います。
1.黒川紀章設計の国立新美術館には巨匠ポール・ボキューズのブラッセリ―が!
かの天才建築家である黒川紀章氏が手掛けた最後のプロジェクトの「国立新美術館」。国内最大級の美術館でもあります。六本木という便利な都会の美術館ですが、森の中の美術館とも知られています。
もちろん、アクセスは非常によく、地下鉄六本木駅から歩いてすぐで、乃木坂からは直結です。
昼間はガラスウォールとでもいったらよいのでしょうか、高さ数十メートルもあるガラスの壁面から差し込む陽光は、圧倒的です。また、夜はガラス越しの夜景が幻想的で素晴らしいたたずまいを見せています!
ブラッスリーポール・ボキューズのフランス料理は、親しみやすいお値段です。ランチ2,000~2,999円というお手頃価格。なお、特別な展示とコラボしたメニューは少々お高めです。11:00~ 14:00(LO)予約不可
ディナーは 大体、5,000~14,999の間とみておいたらよろしいかと存じます。16:00~21:00(LO)予約050-5595―1185
2.東京都庭園美術館の芝生をモチーフにした「カフェTEIEN」のティラミス
お上品な山の手のお嬢様がお茶しそうなカフェをご紹介します。
ここ白金台にある東京都庭園美術館は、芝庭、日本庭園と西洋庭園の3つのエリアがあり、四季のうつろいを感じさせるお庭が素晴らしい美術館です。
もともとの旧浅香宮邸のお屋敷で、東京ドームの7割が入ってしまうほどの広大な敷地面積を誇っています。
正門横のレストラン「comodo」はイタリアンとフレンチが両方楽しめる贅沢なレストランです。もちろん、素晴らしいお庭をめでながらいただくお料理はまた格別!
ランチ11:00~15:00(LO 14:00 )カフェ15:00~16:30(フードラストオーダー16:00)ディナー17:30~21:00(LO 20:00)
お問い合わせ先 レストラン コモド03-6450-3089
また、「カフェTEIEN」が新館1階にあり展覧会の後の余韻を味わうのには最適。広大な緑の庭園に包まれた癒しの空間です。
和風の飲み物のほか、庭園の芝生のグリーンをイメージしたという抹茶の「TEIENティラミス」がご自慢!ほろ苦い抹茶とマスカルポーネの相性が抜群です(800円)。
珍しいところで、冷たいアイスクリームに熱々の抹茶を注いだ「バニラアイスのアップフォガード」。少し溶けたアイスに抹茶を多めにすくって食べるのがおすすめです(750円)。
営業時間 10:00~18:00(お食事は閉館の1時間前、お飲み物は30分前をラストオーダーとさせていただきます)
※ご利用には展覧会チケットが必要となります。お問い合わせTEL 03-6721-9668
3.六本木ヒルズの最上階にある森美術館併設のレストラン「THE SUN &THE MOON」
海抜250メートル、52階のレストランは窓からは息をのむようなスペクタクルな光景ですが、レストランは植物に囲まれ、こころやすらぐ天空の中にいるような不思議な空間です。
月をイメージしたという「After Moon Tea」とディナーコースの要素を取り入れた「Moonlight High Tea」
はいずれも女性客が夢中になるようなゴージャスな盛り付け!なんとアフタヌーンティースタンドが、6段重ねの時もあります。
お店のテーマは「驚き、楽しみ、四季、環境」だそうです。年間4,000万人の人が押し寄せる六本木ヒルズの森タワービル。52階の展望台もさることながら、レストランもとってもお洒落です!アフタヌーンティーやハイティーといった女性向けのプレゼンテーションがエクセレント!
営業時間11:00~22:00
ランチ/アフタヌーンティー:11:00~17:00(LO. 15:00)ディナー18:00 ~22:00(LO フード21:00、 ドリンク22:00)金土は~23:00(LO.フード21:00、ドリンク22:00) 電話03-3470-0052 ランチ:4,500円 ディナー10,000円
※52F,53Fまでの入館券をお持ちでない方は別途ビューチャージお一人様500円をいただきます。※サービス料10%をいただきます。
4.ミュージアムレストランの流行をリードした世田谷美術館の「ル・ジャルダン」
世田谷美術館は、東京ドーム8.3個分の大きさの砧(きぬた)公園の一角に1986年3月開館しました。現代美術を多く扱っている印象が強かったのですが、世田谷在住の地元作家の紹介にも大変な力を入れていたようです。
世田谷美術館のレストランは1980年代の「ミュージアムレストラン」の流行の先駆けとなりました。
世田谷美術館の概要には「恵まれた自然環境を存分に生かした建築デザイン(設計:内井昭蔵)は、レストランなどの施設も十分に備え、気持ち良いアートとの出会いの場を提供します」とあります。設計段階から、レストランには力を入れていたようです。
そんなレストランの名は、フランス語で「ル・ジャルダン」。日本語で「お庭」だそう。その名前のとおり、広大な砧公園の一角にあり、四季折々の公園の変化を垣間見ることができます。
評判の良い「ル・ジャルダン」のランチタイムは11:00~14:00(LO)。ティータイムは14:30~17:00(LO)ディナータイムは、17:00~20:00(LO)
※ディナータイムは完全予約制です(ご予約は、Tel :03-3415-6415)
※美術館の催し等により営業時間を変更する場合があります。必ず「ル・ジャルダン」のホームページをご確認ください。
5.まとめ お洒落なミュージアムレストラン4選!目と胃袋を同時に楽しめる
地上1階から52階の森ビルにある天空レストランまで、個性あふれるミュージアムレストランをご紹介いたしました。
時折、レストランは美術館の企画展示とコラボして、楽しい唯一無二のメニューをクリエイトいたします。そんなユニークな展示にまつわるメニューをいただくのもステキなこと!
ニューヨーク にあるMOMA美術館のミュージアムレストランは2つ星だそうです。日本でもレベルの高いミュージアムレストランが揃っています。どうぞお試しあれ!
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