反田恭平(そりたきょうへい)は、1994年生まれ。
角野隼斗(すみのはやと)は、1995年生まれ。
共通点は両者とも、2021年ショパンコンクールに出場したこと。反田さんは2位。角野さんは3次予選出場。という輝かしい経歴を持っています。2人とも名実ともに「天才」と呼ぶにふさわしい。
また、20代で演奏会のチケットがなかなか取れないことでも有名なピアニスト達だということ。
二人とも、米国流に定義するなら「ミレニアル世代」です。ミレニアル世代という言葉は「大体、現在の年齢が25歳から40歳までで、高いITリテラシーを持った世代」を指すそうです。
そう、反田さんも、角野さんもYouTube等 でさまざまな作品を配信している、いや量産していると言った方が適当かも知れない音楽家です。
また、SNSのフォロワー数が多いのでも有名です。反田さんのツイッターのフォロワー数は90,171人(2012年11月から開始)。インスタのフォロワー数は11.4万人。
ちなみに、角野さんのツイッターのフォロワー数は、145,893人(2011年9月から)。インスタのフォロワー数は21万人。
両者とも国際派で、反田さんは2014年からモスクワ音楽院に入学し、日本とモスクワを行き来する生活を送っていました。2017年からはポーランドのショパン音楽大学に留学しています。2021年のショパンコンクールまで、ポーランドと日本を行き来する生活を送っていました。
一方、東京在住の角野さんは2023年4月、ニューヨークに「部屋」を借りたとのことで、どうやら住み始めているようです。
1.反田恭平さんは、6年前から着々とショパンコンクールの索を練る
反田さんがすごいのは、野武士のような後ろで髪を束ねたヘア―スタイルだけではありません。
ショパンコンクール以前に、既に、海外でデビューを飾り、2016年には22歳で サントリーホールで3,000席がソールドアウトという記録を打ち立てました。数々のコンサートに参加して、2017年にはオーケストラとのツアーを12公演、全公演をすべて完売で終了しました。
その後の2018年には、彼が社長をつとめるオーケストラの前身であるMLMダブルカルテットを結成しています。24歳の時です。
反田さんは、本当に若い頃から大きな目標に向かって着々と歩んできた方のようです。
それにしても、カッコいい!音楽家のほかに実業家の肩書を持ち、今ではBMWのアンバサダーを務めていらっしゃる。
ショパンコンクール第2位が物語っているように、実力は誰にも負けません。「努力する天才」と誰かがどこかで言っていたけれど、まさしく、反田さんこそ、努力する天才!
2021年ショパンコンクールで2位になる前の6年間は、その準備に追われたと話す。「髪型、体型、プログラムの内容に至るまで、何が一番ピアニストにとって、大切かということ」を考えましたと話す。
「スター性、カリスマ性などをもった音楽。感情をえぐられるような音楽を世界一難しいといわれるショパンコンクールは求めていたようです」。「決して練習だけが大事ということではないのです」。
「テクニックがうまいとかミスタッチとかは、ファイナルになるのには、あまり関係ないのですよ」。それより、前述のスター性やカリスマ性の方が重要とされていたとのこと。
そして何より心をえぐられる音楽かどうかということが大切だそう。
また、第三次予選でショパンの葬送行進曲をやったのも、スト―リ性というか、、、。葬送行進曲でショパンの死への葛藤を表現しましたけれど、そのあと英雄ポロネーズでポーランド国民は復活するというストーリー性を選曲にもたせたそうです。
反田さんは、2023年になって、幼なじみのピアニストの小林愛実さんと結婚しまた。30歳を前にしての人生の節目を迎えたわけです。
さて、もう一人の天才ピアニストの角野さんは、今、反田さんよりもっとチケットが手に入りづらいかもしれません。
2.努力する天才!角野隼斗のショパンコンクール!
その名は角野隼斗(すみのはやと)、1995年生まれで反田さんより1つ下。開成高から2020年に東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程を修了。ピアニスト、作曲家、編曲家でもある。YouTube名は「Cateeen(かていん)」
東大在学中に難関とされるピティナピアノコンペティション特級グランプリ受賞。2020年、大学院の修了時には,総長賞もいただいている。
その翌年、彼は2021年ショパンコンクールで3次予選まで進んだというから驚きです。何という離れ業!
しかも、クラシック音楽以外のジャンルに手を染めている出演者は3次予選には、いらっしゃらなかったそうです。
また、その20代の早い頃から、ポーランド国立音楽響、ハンブルク響、読響、東響など名だたるオーケストラと共演している新進ピアニストなのです。2022年には、パリ、シンガポール、台湾、韓国などでもコンサートツアーを展開しています。
2019年時点でYouTube登録者数30万人。2023年7月時点で124万人。
異色なところでは、2022年、FUJI ROCK FESTIVALに参加したりしているのです。
ちなみに、2023年7月14日からは、ハンブルク交響楽団とのツアーが始まりました。
3.まとめ 二人の若手ピアニストは日本で、世界で大活躍!
これからが本当に楽しみな若手ピアニスト2人です。
まだまだ若い、これからどんな展開を見せるか、本当に楽しみです。
反田さんは、お子様もできて、素晴らしいご家庭にめぐまれながら、音楽家の道をきわめるでしょう。
片や、角野さんは(ガールフレンドはいるらしいですが)クラシック・ジャスなどのジャンルにこだわらない音楽を追求していくのだと思います。もしかすると、NYに軸足を動かすかもしれませんね。
クラシック音楽は、練習などの大変ストイックな鍛錬を怠れないわけで、まさしく努力する天才こそが、勝利するのでしょう。
クラシック音楽はともすれば、若者には縁遠い音楽とされがちでしたが、お2人の存在は、クラシック音楽をぐっと若い人々の身近に引き寄せてくれました。
それも、やはりインターネット時代の申し子である「ミレニアルの世代」だからこそ、できたことかもしれません。YouTube配信やSNSを駆使して、若い人の関心を引くように幅広く音楽活動を展開する、いわば、ハイテク技術の覇者だからかもしれません。
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